封筒に社名やイラストなどを印刷しようと業者に依頼する際、ところどころに専門用語が出てくることがあります。その中に「天地指示」というものがありますが、ご覧になったことはありますでしょうか。
本来の意味を知らずに進めていくと、出来上がりのイメージが全く違った・・・ということにもなりかねません。印刷依頼する上でとても大切な用語ですので、基礎知識をしっかり身につけておきましょう。
ビジネス用封筒商品について、詳しく知りたい方は封筒印刷製作所にまでお気軽に相談ください。
そもそも天地とは何?
「天地」には、「あめつち」と「てんち」の二つの呼び方がありますが、
印刷用語の読み方は「てんち」となります。
天地とは、印刷データの上下を表す用語で、印刷データの上下を判断する重要なものです。
印刷データは、表裏に縦長と横長の絵柄を合わせる場合や、2つ折りであったり4つ折りの場合などがあり、上下の判断が難しいケースが多く見られます。
そういった場合の上下を明確にするために、上部を「天」下部を「地」として記します。
印刷の際は必ず「天」と「天」、「地」と「地」が合わさった状態で両面印刷される仕組みです。
印刷依頼の際、天地指示は必要なものですが指示がなかった場合の各社対応は様々なようです。
詳しくは本記事内の「天地指示について各社の対応」にてご紹介していますので参考になさってください。
なぜ天地というのか?
印刷依頼の際に、天地を入れる理由は上下の判断が難しい場合があるためということはお分かりいただけたと思います。しかし、なぜ上下ではなく天地という言葉を使うのでしょうか。
諸説ありますが、上下は文字の形が似ているため確認ミスが起きやすいと言われています。
そこで見た目の形が全く異なる「天地」が使われるようになったと言われています。
天地指示の考え方
天地の必要性が分かったところで、実際に天地指示する際の考え方をご紹介いたします。
細かい指示方法は各社違いますが、基本的な考え方は同じです。
両面印刷の場合は天地指示を間違うと上下逆に印刷されるなど大きなミスに繋がりますのできちんと理解しておく必要があります。
データの表裏の向きが同じ場合
印刷データの表と裏(縦・横)が同じ場合の指示の仕方です。
「天天合わせ」と呼び、表の天・裏の天同士が合うように両面印刷する方法です。
データの表裏の向きが違う場合
印刷データの表と裏(縦・横)が違う場合の指示の仕方です。
向きを合わせるために裏面を右回りにして「天」とするのか、左回りにして「天」とするのか決める必要があります。
例えば以下のような、裏面を横長のデザインにした場合、どちらを上にするのか決めなければいけません。向かって左を上とするなら「左天」、向かって右を上とするなら「右天」という指示になります。
呼び方について
裏面を右回りに回転した場合、絵柄の左側が上にくるため「左天」となります。
左回りにした場合は、絵柄の右側が上にくるため「右天」となります。
右回り=右天とはなりませんので注意しましょう!
※一般的には裏面を時計回り(右回り)に回転して印刷します。
「左天」裏面を時計回りに回転させた場合
裏面の左側が上となるため、このようなイメージになります。
「右天」 裏面を左回り(時計回りの逆)に回転させた場合
裏面の右側が上になるため、このようなイメージになります。
天地指示について各社の対応
天地指示の方法は各社様々ですので、代表的な会社の対応方法をまとめてみました。天地指示がなかった場合の対応は必ず押さえておきたいところですのでしっかり見ておきましょう。
ラクスル
ラクスルは、チラシやポスターなどの印刷物をはじめテレビCMまであらゆる広告を手がける企業です。インターネットを使って、早く安く印刷物を作るという大きな特徴があります。ただ、印刷工場を持たず、印刷は提携の印刷会社に委託しています。印刷業者というよりも印刷通販会社と言えるでしょう。
天地指示が必要かどうか
- 指示がなければ、デザインデータの上部を天として、表裏の天と天、地と地を合わせて印刷される。
- 片面印刷の場合は、指示は不要
プリントネット
チラシやポスター、冊子などの印刷物をインターネット上で注文できる総合印刷通販サービスの会社です。自社の印刷工場を持っているため、低価格で早い印刷を実現しています。
天地指示が必要かどうか
- 基本的に天地指示は必要
- 指示がない場合は、入稿データの向きを天地指示として印刷が進められる
よみプリ
印刷の総合通販サイトとなっています。チラシやポスター名刺など幅広い商品ラインナップで、オンライン即時見積もり機能があり、データ入稿からそのまま印刷発注できるという大きな特徴があります。また、2年間のデータ保管により増刷注文ができるため、大量印刷のニーズに特化した会社といえます。
天地指示が必要かどうか
- 基本的に天地指示は必要
- 指示がない場合には、データ上部を「天」下部を「地」とする
BEST PRINT
低価格高品質が売りの印刷通販会社です。今では一般的となった印刷通販での請求書払いをいち早く取り入れ、法人から高い支持を得ている会社です。
天地指示が必要かどうか
- 天地指示は必要
- 天地指示がない場合、入稿データの向きを天地指示とし、印刷工程が進められる
※明らかに表裏で天地がおかしいと判断した場合は確認の連絡が入る
※連絡が取れない場合は作業ストップとなり納期に遅れが出る
マヒトデザイン
名刺作成や名刺印刷を得意とし、他にもチラシやポスターなど様々な印刷物をインターネット注文で受け付ける会社です。パートナー企業との連携で商品ラインナップも幅広いものとなっています。
天地指示が必要かどうか
- 天地の指示が必ず必要
- ない場合は不備となり再入稿の必要がある
封筒印刷製作所
「封筒印刷製作所」という名前のとおり、封筒印刷専門の通販会社です。専門店だけあって印刷のクオリティが高く、あらゆるニーズに対応できるノウハウを持っています。業界最安値を謳っており、価格面でも他に類を見ないものとなっています。
また、使用する封筒には高品質で知られるイムラ封筒を採用しており、“封筒の質”にもこだわりが感じられます。
天地指示が必要かどうか
- 天地指示は不要
- データ入稿の際は、入稿用テンプレートがあるため天地の指示は不要
グループサイトでは、様々な名入れアイテムの印刷事業を行なっています。
ノベルティへの名入れなら「名入れ製作所」
オリジナルカレンダーが得意な「名入れカレンダー製作所」
タオルに格安で名入れできる「名入れタオル製作所」
世界にひとつのうちわが作れる「オリジナルうちわ製作所」
まとめ
封筒印刷は、片面印刷の場合はそれほど気にすることもありませんが、両面印刷する場合は天地の指示をきっちり行う必要があります。
明らかに間違いだとわかる場合は、そのまま印刷されてしまうということは稀ですが、万が一ミスのまま印刷されてしまうと、社内で使用できず最悪の場合は廃棄することになってしまいます。
大量注文するものですので、天地指示をきちんと行なって慎重に印刷依頼をしましょう。
ビジネス用封筒の品質や納期について、事前に確認されたい方はお気軽に封筒印刷製作所まで相談ください。