取引先と契約書や納品書を取り交わす際に利用する封筒ですが、その在庫管理はどのようにしていますか?
中には「無くなりそうになったら買い足す」という方も多いのではないでしょうか?
在庫管理を正確に実施すれば、在庫削減だけでなく、コスト削減に寄与できるのです。
そこで今回は、封筒の在庫管理テクニックについてご紹介いたしますので、封筒だけでなくその他事務用品などにも応用してみてください。
そもそも在庫管理を実施する意味とは?
そもそもの話ですが、在庫管理をする目的はどのようなところにあるか、ご存じでしょうか?
在庫管理とは、工場内の原材料、部品、仕掛品、製品などの在庫量を適正にかつ、経済的に維持する管理活動(JIS B 3000 FA-用語)のことを指し、簡単にまとめると、「モノを適正な量に維持する」ことを目的としています。
在庫管理を適切に運用することで、在庫の定常的な余剰状態の解消や在庫不足の解消などを実施出来るようになる為、適切に運用することには大きな意味があるのです。
在庫管理の方法と注意点
それでは、適切に在庫管理するためにはどのように運用すればよいのでしょうか?
在庫管理の方法は大きく分けて以下の2つにわけることが出来ます。
① 定量発注方式
定量発注方式とは、在庫量があらかじめ設定された水準(発注点)まで下がった時に、一定量を発注する在庫管理方法のことです。
管理する品目が多くても対応しやすく、比較的安価で需要変動の少ない標準品や汎用製品などに向いていると言われています。
トヨタ自動車などが実施している「リーン生産方式」「JIT(ジャスト・イン・タイム)方式」もこの管理方法です。
ただし、予め設定する発注点を適切に設定する必要があり、在庫量の管理とその把握が必要不可欠です。
1週間に一回など発注までのサイクルが短いものや、不定期に発注する品目が多い場合は、この管理方法で管理するとよいでしょう。
② 定期発注方式
定期発注方式とは、発注の量を固定せず、発注する間隔を一定の期間(たとえば、週に1回や
月に1回など)に定めて発注する在庫管理方式のことです。
高価であっても需要が予測しやすい品目に向いた手法であるといわれています。
ただし、品目ごとに的確な予測を立てて発注量の管理を実施していく必要があるため、需要予測を精緻に実施しなければなりません。
納品書や注文書などのマンスリーにのみ使用する用途であれば、定期発注方式での管理でも問題ありませんが、様々な用途に利用するのであれば、精緻な需要予測を必要とせず、急に封筒を使用するケースなどが発生した際にも対応できる「定量発注方式」をオススメします。
是非一度ご自身にとってメリットのある管理方式を考えてみてはいかがでしょうか?
在庫管理を最適化し、コスト削減するためには?
自社にとってメリットのある管理方法をご理解頂いた後は、具体的にどのようにコスト削減を実施していくかをご紹介していきます。
在庫管理を最適化して、コスト削減を実現するためには、以下の手順を実施していく必要があります。
② 在庫管理責任者を明確に決定すること
③ 定量発注方式で実施する場合に、最低基準をどのように設定するかを決める
① 現在の在庫管理方法を確認する
まず実施すべきは、現在どのような在庫管理方法を実施しているかです。
封筒の在庫管理方法が定量発注方式に変更するのであれば、最低発注基準を事前に設定しておく必要があります。
最低発注基準は1か月などの大きな基準で問題ないですが、1か月の使用量を算出するにあたり、以下の公式に当てはめて設定頂くとよいです。
上記の通り、月平均の使用枚数から平均発注枚数を決めると「在庫=入庫(需要予測)―出庫(実需用)」を超過せずに設定することが出来ます。
日本を代表するトヨタ自動車では、在庫の無駄を削減して、必要な時に必要な分だけオーダーするジャストインタイムシステムを採用しており、自社で在庫を持つのではなく、取引先に在庫を持ってもらっておき、必要な時に購入する在庫管理の重要性を説いております。
これを封筒発注に置き替えると、封筒印刷製作所から納品されるまでのリードタイムを的確に把握して、自社の在庫を最小化することで、自社在庫を少なくすることが出来ると言えるでしょう。
② 在庫管理者を明確にする
在庫管理方式を明確にした後は、在庫管理者を明確にすることで、管理基準の一般化を図っていきましょう。
在庫管理責任者を明確にすることで、在庫補充ミスを削減出来たり、適切な在庫管理が行えるようになります。
封筒在庫を適切に運用するためには、「誰か気付いた人がやる」という状況から、「誰か気付いたv人が管理責任者に連絡をする」というワークフローに変更すると効率的に仕事をすることが出来ます。
③ 最低発注数量を設定する
在庫管理方法と責任者の任命が済んだら、いよいよ最低発注数量を決めていきましょう。
一般的に最低発注数量は、「1.0ヶ月分」が望ましいとされています。
※1か月の使用量が100枚の場合には、最低発注数量を100枚に設定するということ。
これは、1週間ごとに発注を実施するものの、業者や郵便局の都合で遅れた際のリスクに備えて設定するものであり、在庫の増減については各社で調整するとよいでしょう。
封筒印刷製作所で封筒を依頼~納品まで
それでは、実際に封筒印刷業者で発注した場合の依頼内容とそのリードタイムについて見ていきましょう。
封筒印刷製作所で発注をする場合の納期は、商品や注文内容によって異なってきますが、基本4営業日であると理解していただくとよいです。
但し、事務用品として最も注文の多い長形3号封筒と角形2号封筒については、1営業日での対応の実施しております。
印刷原稿は、確定連絡を頂いたタイミングを出荷日として確定しておりますので、お早めにご所望の方は、事前にご連絡ください。
※確定については、営業日の12:00をもって締切とさせて頂いておりますので、予めご了承ください。
上記を踏まえ、自社在庫と指定発注基準を以下のように設定いただくと理想的であると言えます。
封筒印刷への発注頻度:1週間ごと
発注枚数:1週間での使用量分
上記のような運用を実施することで、長形3号や角形2号などの主要封筒はもちろんのこと、長形8号などの給料袋などの封筒の噴出リスクも最小化することが出来ます。
まとめ
いかがでしたか?
在庫管理を正しく運用することで、管理の煩雑さの解消だけでなく、コスト改善につながるため是非試してみてください。
封筒印刷を初めて試みる方は、是非お気軽にお問合せ下さい。