見積書は自社製品の金額やサービス内容を、前もって取引先に提示するビジネスにおいて重要な書類です。
最近ではweb上で、PDFなどにしてメールで送ることもありますが、大事な書類だからこそ、封筒に入れて郵送したり、手渡しするケースも多いです。そこで今回は、取引先の印象を良くするために、封筒の正しい折り方についてご紹介していきます。
見積書の基本的な折り方
見積書の折り方には、「二つ折り」や「四つ折り」などもありますが、一般的には「三つ折り」が主流です。
見積書や提案書、請求書といったビジネスなどに使われる紙は、A4サイズの紙がほとんどなので、封筒に入れる際は三つ折りにして入れるのが、一般的です。では、三つ折りの詳しい折り方、そして使い分け方についてご紹介します。
一般的には三つ折りが主流
一般的に見積書や請求書などに使われるのがA4サイズの紙になるので、封筒に入れる際には三つ折りにしましょう。その際、必ず印字している面が内側に来るように丁寧に三つに折るようにしましょう。何より受取側の気持ちを考えて折りたたむことが大事です。
例えば受取側が表題の部分が最初に目に入るように、最後に表題の部分を折りこむようにすれば、受取側も何が送られてきたのかがすぐ理解できます。
また最低限のマナーとして、適当に三つ折りにしたり、何度も折り間違いした跡が残っていると、相手に失礼です。折り間違えてしまった場合は、もう1度始めから見積書を作り直しましょう。
ただ、作り直しとなるとコストもかかりますので、できれば一回で綺麗に三つ折りを成功させたいですよね。下記では、三つ折りを綺麗にする方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
三つ折りを綺麗にする方法
三つ折りは紙を3分の1の折りたたむ必要があるので、まずはその折り目の正確な位置を判断する必要があります。
もちろん、定規などで紙の縦の長さを測って、そこから3で割って、正確な数値で折り目を判断する方法でもいいですが、もっと容易にすることができます。綺麗に簡単に三つ折りをする方法について、二つの方法がありますので、一つずつ紹介していきます。
縦向きと横向きのA4の紙を重ねる
簡単なやり方としては、縦向きのA4の紙の上の部分に、横向きのA4の紙の上の部分をしっかり重ねると、横向きの紙の下の部分が、丁度縦向きの紙の3分の1の位置になります。
あとは、その3分の1の位置から折りこみを入れれば、もう一つの折り目も判断できるので、簡単にきれいに三つ折りが完成します。この方法なら、どんな場所であっても、定規がなくても三つ折りすることが可能なので、一番最適な方法といえるでしょう。
インサーターを使う
最近では、多くの企業で業務効率化を図るために、「封入封緘機(インサーター)」が導入されています。
封入封緘機(インサーター)とは、見積書や請求書などの書類を郵送する際に必要な「書類を折る」「封筒に入れる」「のり付け」という工程を自動でおこなってくれる機械です。
これにより作業の効率がアップし、大幅なコスト削減が可能になります。封入封緘機(インサーター)を導入している企業なのであれば、迷いなく使うようにしましょう。
見積書を入れる封筒の選び方
書類を入れる封筒にも様々な種類があり、一般的に見積書には長3封筒(長形3号)が使われます。このサイズなら、A4サイズの紙を三つ折りで入れることができるので、見積書や請求書などの書類を入れることができます。
封筒の種類には普通のもの以外にも、「窓付きの封筒」「のり・テープ付きの封筒」「二重・裏地が入っている封筒」などの種類があり、そのシーンに合った封筒を選ぶことができます。
では、見積書を入れる封筒としてはどれが合っているのでしょうか?それぞれの特徴について詳しく解説していきましょう。
窓付きの封筒に見積書を入れる場合
見積書を入れる際に、窓付きの封筒を使えば、宛名を書いたりする必要がなく、郵送する際の手間が省けて、業務効率がアップします。よって、大量の郵送書類がある際におすすめです。
窓付きの封筒は、封筒の一部分に透明な素材を使用していて、中身が一部見えるようになっているので、窓の位置に合わせて郵便番号や住所、宛名を印刷します。その際、宛名などが窓の位置にくるように見積書の折り方にも気を付けましょう。
一般的に市販されている窓付き封筒の窓の位置はほとんど同じなので、先に印刷しておくか、購入したあとに宛名が見えるように、印刷の位置を合わせることも可能です。
「窓付きの封筒 Excel 見積書」などと検索をかければ、専用のテンプレートを出力することもできるので、それで見積書を作成すれば、そのまま封筒に入れるだけで送ることができます。
のり・テープ付きの封筒に見積書を入れる場合
見積書を入れる際に、のり・テープ付きの封筒を使用した場合、のりを塗ったり、テープを貼らなくても封をすることができるので、コスト削減できます。なので、見積書をたくさん発行する場合などにおすすめです。
ただ、のり付きの封筒には口のりのタイプなどもあり、口のりタイプの場合は、濡らして貼る必要があるので、そこまでコストは削減できません。また、テープにもワンタッチタイプ(剥離紙をはがして封緘)や、エルコンタイプ(両面テープが付いている)などに分かれます。
宛名などを書くより、封をすることのほうが面倒だと感じる方には、ぴったりです。
二重・裏地が入っている封筒に見積書を入れる場合
見積書を入れる際に、二重になっている封筒や、裏地が入っている封筒を使えば、中身が透けないようにすることができます。プライバシーを保護したい方や、重要な書類で中身が見えては困るという時におすすめです。
一般的な封筒の厚さなら中身が透けて見えてしまうところを、特殊加工で守ることができるので、お客様の大切な情報を透けないことで守ることができます。プライバシーに配慮する企業は、受取側からの好感度も高くなる効果があります。
個人情報などを守るため、プライバシーを保護し、お客様との信頼関係を維持することで、自社の企業ブランドや企業イメージも守り抜くことになるでしょう。見積書や請求書、個人情報が入ったあまり他の人に見られたくない書類などに最適な封筒といえます。
正しい見積書の入れ方と表記法
封筒に見積書を入れる際にもちょっとしたルールがあるので紹介します。正しい封筒への入れ方だけでなく、封筒への正しい表記法においても紹介します。
正しい封筒の入れ方
三つ折りの見積書を封筒に入れる場合、見積書の上端が右になるようにいれるようにします。封筒の裏側を表にして見て右と覚えて、見積書などの表題の部分が右になるように入れましょう。
表題などが書かれた表面を裏向きに封入することで、「思いやりがある」とも言われているので、受取側の好感度アップも期待できます。
正しい封筒への表記
見積書などが入った封筒には、中身が重要なものであることを示すために、「見積書在中」などと添え書きを記載するのが好ましいです。
決して必ず記さなければいけないわけではないのですが、受取側もすぐに理解できるうえ、記載しておいたほうが間違えられる危険性も少なくなります。手書きでなくても、表記する専用のスタンプなども販売しているので、それを使うと便利です。
正しい見積書の送り方
見積書を発行し、封筒に入れたらあとは送るのみです。相手側へ送る方法はいくつかあります。受取側の希望や状況に合わせて、見積書を送るようにしましょう。
手渡しで渡す
相手とのアポを取っていたり、打ち合わせがあり、直接会う場合には、手渡しで見積書を渡すのが好ましいです。手渡しの場合は、封筒に入れて、受取側の会社名や担当者の名前を記載しておきましょう。
メール・FAXで送る
一般的にFAXで見積書を送る場合は、受取側からの急ぎで送ってほしいなどといった希望がある場合に送ります。FAXはあまり受信したことに気付きにくいところがあるので、担当者の手元に渡らないといったケースも考えられます。
最近では、ExcelやWordで作成した見積書のデータをPDFファイルに変換して、メールで送るのが一般的になりました。やり方さえわかれば一番簡単に送ることができるので、今はほとんどの企業がメールで見積書を送っています。
郵送で送る
見積書を郵送する場合には、まず郵便物の重さを計り、大きさも測ってから送るようにしてください。大きさや重さが違うと、切手の料金も変わるので、その不足分の郵送料金を受取側に立て替えてもらうという、大変失礼な行為になってしまいます。
どうしても心配な場合は、郵便局の窓口で発送手続きをすれば、スムーズに郵送することができます。
まとめ
ビジネスにおいて見積書は、受取側との金額などの条件を確認するだけでなく、相手との信頼向上に役立つこともあります。そのためにも、まずは見積書の正しい折り方で、そのニーズに合った封筒を選ぶ必要があります。
正しい見積書の折り方や封筒の入れ方は、ビジネスマナーの基本ともいえます。マナーを守った送り方ができるように、しっかりと三つ折りにされているか、封筒には正しく入れられているか、送付前に送り方のチェックをする習慣をつけて送りましょう。