印刷付きの封筒を注文する際に、自分がイメージした通りのものが出来上がるか気になりますよね?
せっかく納品された封筒の印刷のイメージが想像していたものと違っていたものにならないようにするためには印刷の概念や知識を少しだけでも知っておくことでイメージと違う仕上りを防ぐ事ができるかもしれません。
今回はアミの細かさやイラストの再現度に関係する印刷の概念や知識についてご紹介させて頂きます。
ビジネス用封筒商品について、詳しく知りたい方は封筒印刷製作所にまでお気軽に相談ください。
印刷にはアミ(網)印刷とベタ印刷の概念があります
印刷物は規則的に並んだ小さな点(アミ点)の集まり表現されており、アミ点の大小の違いにより版にインキがのる面積が変わり写真や原画の濃淡を表現しています。
黒の70%とグレーの100%はぱっと見の見た目が似ていても印刷の意味合いが違います
印刷データを作成するアプリケーションでは色の種類や濃淡を設定する事ができます。
以下の二つの四角形はアプリケーション上の見た目は全く同じグレーですが、印刷に使う刷版を作成する段階においては全く異なる見た目となります。
▼アプリケーション上での見た目
▼刷版状態での見た目
アミのパーセンテージの違いによる見え方の違い
アミ0%からアミ100%までをグラデーションにした場合、アプリケーション上では以下のように見えます。
刷版状態では以下の様になりますので、こちらについても違いがある事を認識しておく必要があります。
印刷可能なアミ% について
印刷方法によっては表現できない(しきれない)アミのパーセンテージがあります
上記のグラデーションのようにアプリケーション上ではきれいなグラデーションで見えているものも、実際の印刷を行った場合に異なった仕上りとなる場合があります。
以下は輪転印刷でのサンプルですが、%によっては違いがあまりないものもあります。
5%以下のアミとなりますと正しく印刷されない場合もありますので注意が必要です。
印刷方法によってはアプリケーション上と同じ見た目通りの印刷がされない場合もある事を認識しておくことで、仕上り時のギャップを減らす事ができるでしょう。
線数について
アミがある印刷内容の再現性を担保するためには線数の情報がとても重要です。
線数とは印刷の精度を表す尺度です。
1インチ(約25.4mm)にいくつの線が引けるかを表し、線数によって網点の密度が変化することで印刷内容の粗密を表現しています。
単位はlpi(line per inch)です。
同じデータでも刷版を生成する際の線数の設定が変われば、仕上がりの見た目が変わります
▼アミ50%の85線
▼アミ50%の100線
▼アミ50%の133線
▼アミ50%の150線
▼アミ50%の175線
▼実際の印刷物で比較するとこのような感じになります。
同じアミの%でも線数が大きくなればなるほど網目が細かくなり、高精細な印刷となる事が分かるかと思います。
線数は印刷方法(刷版の種類)によっても設定可能線数が変わります。
輪転印刷・活版印刷:85線
オフ一丁印刷:133線
平判オフセット印刷:133線・150線・175線 ※印刷内容に応じて使い分けています。
封筒印刷製作所では主にオフ一丁印刷、輪転印刷をご注文のロットに応じて選択し、印刷しております。
印刷に使用する画像の解像度も再現性に影響を与えます
解像度とは?
解像度とは画像データがどれだけ精細に表現できるかの度合いの事を指します。
解像度が高ければ高精細。解像度が低ければ低精細という事になります。
上記の線数の概念と似ており、1インチ(約25.4mm)の中のピクセル数の大小により画像の精度が変わります。単位はdpi(dot per inch)もしくはppi(pixel per inch)のどちらかとなります。
WEB画像の解像度は大抵72dpi
WEBはPC等のモニターで閲覧することが前提となる為、
WEBに使用する画像の解像度は投影するモニターの一般的な解像度に合わせて72dpiとしている事が多いです。
72dpiのデータで印刷するとどうなる?
例えば封筒印刷製作所のWEBにありますロゴ部分の画像をダウンロードしたもので印刷しようとした場合、印刷するサイズにもよりますが、以下のようにぼやけて印刷されてしまう事も考えられます。
印刷に適した解像度は?
一般的な4色フルカラーのオフセット印刷であれば、必要な画像解像度は350dpi以上を推奨いたします。
なお、封筒印刷で多い単色印刷の場合は、画像解像度は800dpi以上を推奨いたします。
下記の通り、単色印刷の場合は刷版上は墨か白の2つの諧調(モノクロ2階調)で表される為、画像の解像度を高くしておく必要があります。
まとめ~間違わない手配の為に~
今回はアミのある印刷内容の封筒を手配する際に、知っておくと便利な「アミ」「線数」「解像度」についてご紹介させて頂きました。
印刷したい封筒のデザインにアミはありますか?
画像データの解像度は足りていますか?
WEBページなどに表示されている状態の画像を使用していませんか?
封筒印刷製作所で封筒をご発注される際に上記のポイントをおさえて頂くだけでも、イメージ通りの仕上りに近づけるかもしれません。
封筒印刷製作所では、ビジネス用封筒の印刷についてのご相談を受け付けております。
封筒の品質や納期について、事前に確認されたい方はお気軽に封筒印刷製作所まで相談ください。