日本郵便の配送サービスのひとつに、「ゆうメール」があります。
冊子やCD・DVDなど小型の荷物が安価に送れるとあって、事務所ではよく使われているサービスかと思いますが、
そのゆうメールを、佐川急便が差出人となって出してくれるサービスがあることをご存じでしょうか。その名前は、飛脚ゆうメール便といいます。
あえて佐川急便で出す必要もないのでは・・・と思いがちですが、
じつはそのままゆうメールを利用するよりもメリットがたくさんあるのです。
そこで本記事では、そんな「飛脚ゆうメール便」について、
特徴や利用方法、そしてメリットを詳しくご紹介いたします。
そもそもゆうメールとは何?
日本郵便が提供しているサービスで、1kgまでの冊子になった印刷物やCD・DVDを安く届けることができます。
ただし、信書や印刷されていない手書きのものなどは送ることができません。
サイズは?
以下のサイズで、1kgまでの荷物を送ることができます。
- 長辺:34cm以内
- 短辺:25cm以内
- 厚さ:3cm以内
料金は?
- 150gまで:180円
- 250gまで:215円
- 500gまで:310円
- 1Kgまで:360円
ゆうメールの特徴をまとめると
郵便ポストに投函して送ることができることが大きな特徴です。
もちろん郵便窓口でも送ることができますが、その際は内容物を確認できるようにする必要があり、毎回となるとかなり手間になるでしょう。
飛脚ゆうメール便とは
佐川急便が日本郵便と共同で提供しているメール便サービスです。
佐川急便が差出人となって郵便局に差し出し、郵便局の配達員が冊子小包として配送します。雑誌やカタログ等の他、電磁的記録媒体(CD・DVD等)も送ることも可能です。
最大の特徴は、ゆうメールよりも運賃を安く抑えられることです。
配送状況は確認できませんが、郵便局と提携しているため、郵便局の最新の転居・移転情報が分かり、安心して送ることができます。
取り扱いサイズ
以下のサイズで、3kgまでの荷物を送ることができます。
- 縦:34cm以内
- 横:25cm以内
- 高さ:3cm以内
ゆうメールと、取り扱いサイズは同じですが、大きな違いは重さです。
ゆうメールは1kg以内であるのに対して、飛脚ゆうメール便は3kgまでの荷物に対応しています。
運賃
日本全国一律料金となっています。
- 200g以内:115円
- 500g以内:168円
- 1kg以内:299円
- 2kg以内:330円
- 3kg以内:456円
大量発送の場合は割引サービスがあります。たくさん発送する際は、担当の営業所またはセールスドライバーに相談してみましょう。
利用方法
申し込み
初めて利用する際には初期登録が必要です。まずは担当の営業所かセールスドライバーに問い合わせをします。
発送方法
宛先には、通常使っている佐川急便の宛名ラベルをそのまま使うことができます。その際は郵便番号の記載が必要になりますので忘れないようにしましょう。
依頼方法
飛脚ゆうメール便の利用であることを必ず担当のセールスドライバーに伝えましょう。様々なサービスが存在しているため、意図しないサービスの利用になる可能性もありますので、しっかり伝える必要があります。
気をつけたい注意点
飛脚ゆうメール便を使う際に、注意したい点をまとめました。
補償について
荷物の補償額は運送料金相当額です。内容品の補償はできないため注意しましょう。
取り扱いできないもの
信書、現金、小切手、再発行困難なもの、再生不可能なものは取り扱いしてくれません。また、危険品、貨幣、有価証券や代替品のないものも取り扱い不可となっています。
個人情報や高額品など、特別な取り扱いが必要なものについても取り扱いできないサービスです。
支払いについて
料金は月々の利用分を後日請求するシステムです。現金の取り扱いはありませんので注意しましょう。
遅延について
当たり前ですが、天災や事故などによる交通渋滞、異常気象が原因で配達が遅れる場合があります。
梱包について
送り主が行います。代行サービスはありませんので、耐久性のある箱を選ぶなど自身でしっかり梱包しましょう。
差出について
封筒等の表面に「料金後納」「ゆうメール」の表示が必要になります。
佐川急便が取りまとめ、差出人となるため、封筒等へ「差出人・返還先」の表示が必要です。
また、預かりの際にゆうメールと同じく内容品が確認できるよう開封するか、見本を提示する必要があります。
利用のメリット
飛脚ゆうメール便は、利用者にとってメリットがたくさんあることがわかりました。
メリットを具体的に挙げると次のようになります。
- ゆうメールより運賃が安い
- ゆうメールより重い荷物を送ることができる
- 大量発送の場合は割引を受けることができる
- 重量による料金体系のため日本全国一律料金で送ることができる
- 郵便局が配達するため、転居や移転などの最新情報がわかり、安心して送ることができる
やはり、一番のメリットは運賃の安さではないでしょうか。
そこで、ゆうメールと飛脚ゆうメール便の運賃を比較してみました。
取り扱いサイズは、どちらも同じとなります。
長辺:34cm以内
短辺:25cm以内
厚さ:3cm以内
ゆうメール | 飛脚ゆうメール便 | |
150gまで | 180円 | 115円 |
200gまで | 215円 | 115円 |
250gまで | 215円 | 168円 |
500gまで | 310円 | 168円 |
1kgまで | 360円 | 299円 |
2kgまで | 取扱なし | 330円 |
3kgまで | 取扱なし | 456円 |
デメリット
どんなサービスにも言えることですが、メリットだけでなく、デメリットもあります。
以下にまとめていますのでご覧ください。
発送状況の確認に不安が残る
追跡番号が付いていないため、発送状況を確認することができません。確実に届けたい場合には少し不安が残るでしょう。(ゆうメールにも追跡サービスはありません)
急ぎの場合に適していない
荷物を郵便局に差し出してからの配送になるため、郵便法令に基づいた一般郵便物の発送日数より3日ほどプラスした配達日数になります。
やや時間がかかることもあり、日数に余裕がある場合にのみ利用した方がいいでしょう。
送るものが限られる
内容物に対する補償がないため、信書や有価証券といった再発行が不可能なものは送ることができません。適した内容物であるかしっかり確認した方がいいでしょう。
まとめ
佐川急便は配送会社の大手ということもあり、企業などでは法人契約をしているところも多いでしょう。
契約していればあとは担当の営業所に連絡をするか、セールスドライバーに声をかけるだけで飛脚ゆうメール便の利用準備が整います。
飛脚ゆうメール便を利用することで、これまでゆうメールにかけていた費用が安く抑えられるだけでなく、郵便局への持ち込みの手間も減らすことができます。
すでにゆうメールを利用している方や、小型の荷物を送ることが多い事務所であれば、検討する価値あるサービスです。
日本郵便の信頼や安心感はそのままに、かなり安く送ることができる
飛脚ゆうメール便を使って、発送の経費をググッと安く抑えましょう。