あなたは普段、会社で使う封筒をどのように選んでいますか?
縦型、横型、サイズ、紙質などに着目して選ぶ方が多いのではないでしょうか。実は、封筒には貼り方にも複数の種類が存在するのです。
多くの量の郵便物を発送する職場では、封筒の仕様が少し違うだけでも作業のしやすさや仕上がりに影響がでます。今回は、封筒の貼り方について紹介していきましょう。
封筒の貼り方について
封筒は一枚の紙を切り出して折って貼り合わせて作られていますが、その貼り方は封筒の種類や用途によって違います。
一般的な貼り方は主に、センター貼り、ヨコ貼り、カマス貼り、ダイヤモンド貼りの4種類です。縦長で短辺に封入口があるものを和封筒、横長で長辺に封入口があるものを洋封筒と呼びますが、和封筒か洋封筒かによって、貼り方が違うのです。
そのほかには、マチ付き封筒や、レントゲン袋などの貼り方もあります。マチ付き封筒とは、厚みのある書類を入れるためにマチがついている封筒です。フタにひもがついていて、くるくると巻いて留められる封筒を目にしたことがあると思いますが、あのようなタイプの封筒のことをいいます。
レントゲン袋とは、病院で薬をもらうときなどによく見かける、フタがない封筒のことです。
和封筒の貼り方
まずは和封筒の貼り方について解説していきましょう。
先にも述べましたが、和封筒とは短辺に封入口がある封筒で、日本のビジネスシーンで使われる多くの封筒はこのタイプです。
センター貼り
裏面の縦の中心の貼り合わせを行い、次に底を折り返して貼り合わせて作る方法です。和封筒ではもっとも一般的なタイプでしょう。
中心で貼り合わせるため封筒が比較的よれにくく、また書類を封入しやすいのがメリットです。ただし、裏面の中心部分に貼り合わせ位置があるため、段差ができ、宛名の記入、印刷時には注意が必要という点は覚えておいたほうが良いでしょう。
センター貼りのほかに、センターシーム、中貼り、タテ貼りなどと呼ばれることもあります。
内貼り
先述したヨコ貼りのことで、貼り合わせ部分が封筒の端にくる貼り方のことです。中でも内貼りは、のりしろ部分が内側に隠れる貼り方のことを指します。
中心部分に段差がないため、宛名などの印刷も安定しきれいに仕上がります。このため、事務用の封筒としては使い勝手がよく、もっともオーソドックスな封筒です。
欠点をあげるとすれば、貼り合わせ部分が片方に偏っているので、封筒を同じ方向で重ねた場合に傾いた状態になってしまうことでしょうか。
他には、サイド貼り、サイドシーム、スミ貼り、ヨコ貼りなどとも呼ばれます。
外貼り
こちらもヨコ貼りの別名で、貼り合わせ部分が封筒の端にくる貼り方のことです。
外貼りは、のりしろ部分が上にかぶさる貼り方を指し、内貼りとの違いは、のりしろを内にするか、外にするかです。このタイプは、封筒の内側にひっかかりがないため、書類を封入しやすいのがメリットです。
欠点は、内貼りと同じく大量の封筒を重ねると片側だけが厚くなり傾いてしまうことでしょう。
洋封筒の貼り方
次に洋封筒の貼り方について説明いたします。洋封筒とは、長辺に封入口があるタイプの封筒で、招待状や挨拶状を送るのによく使われています。
カマス内貼り
両サイドののりしろを折り返し、その上に底の折り返しを重ねる貼り方で、サイドののりしろは内側にかくれる形になります。カマス貼りには、内貼りと、次に説明する外貼りがありますが、この内貼りのほうが多く使われているようです。
封入口が広くとれるため、自動封入機での作業に適している点もその理由のひとつかもしれません。
左右対称に貼り合わせるため、見た目に安心感があり、裏面が広いためデザインがしやすいのもメリットといえるでしょう。
内カマス貼りとも呼ばれます。
カマス外貼り
底部分を折り返してから、その上に両サイドを折り、貼り合わせる方法です。
つまりサイドののりしろが外側になり、カマス内貼りとは逆の順序で貼り合わせることになります。メリットとしては、内側のひっかかりが少ないため、書類を入れやすいという点があげられるでしょう。
ダイヤモンド貼り
ダイヤ貼り、インボイス貼りなどとも呼ばれる、フタが三角形の封筒です。
封筒の展開図はひし形で、のりしろが斜めになるデザインで、貼り合わせは左右対称、上下もほぼ対称です。欧米ではもっとも一般的な貼り方の封筒で、メールのアイコンにもなっているので、日本人にとってもなじみのある形ではないでしょうか。
日本のビジネスシーンでは招待状や案内状、カードなどを送るのによく利用されています。
まとめ
今回は、封筒の貼り方とその特徴について解説しました。
貼り方が違えば見た目だけではなく、封入や宛名印字のしやすさにも違いがでることがわかりました。普段、何気なく手にしている封筒にも、様々な工夫が凝らされていたり、特徴があったりするのですね。
今後、封筒を選ぶときには、ぜひ貼り方にも着目してみてください。あなたの職場に適した封筒選びができると、事務作業もワンランクアップできるかもしれませんよ。