契約書を郵便で送る際の注意点!封筒の種類からマナーまで

契約書を郵便で送る際の注意点!封筒の種類からマナーまで 封筒

会社で扱う郵便物には多くの種類がありますが、中でも契約書は重要度が高く、緊張感を持って扱いたい書類のひとつです。今回は契約書を郵送するにあたって、どのような封筒を選べばよいか、マナーや特に気をつけたいポイントまでしっかりと解説いたします。

一般的な事務のご経験がある方でも、契約書の送付方法には詳しくない方もいらっしゃるかもしれません。これからご紹介する内容を参考に、知識を増やしてスキルアップにつなげていただければと思います。

契約書で使う封筒の種類

まずは契約書を送るのに使う封筒の種類をご紹介いたします。

長形封筒

長形封筒

長形封筒とは、縦の長さが横の長さの約2倍で、短辺に封入口がある封筒です。和封筒ともよばれるもので、一般的にオフィスで使われており、みなさんもよく見かける縦長の封筒ですね。書類を折りたたんで入れたり、領収書や縦書きの一筆箋などをそのまま入れるのに適しています。

宛名は縦書きにし、定形郵便で送ることができます。

角形封筒

角形封筒

角形封筒は、縦と横の長さの差があまりなく、正方形に近い形のものです。大きめのものも入るので、パンフレットや冊子などを送るときにもよく使われます。

書類を折らずにそのまま入れることができるため、履歴書や職務経歴書などの重要な書類を送るのにも適しており、もちろん契約書の送付にも最適です。

定形外となるので、郵送料金には注意が必要です。

窓付き封筒

窓付き封筒

窓付き封筒は、封筒の一部にセロハンを貼った窓がついているもので、中に入れる書類の一部に住所や宛名を印刷しておき、窓から見えるように封入して使用します。サイズは用途に合わせて様々なものが販売されています。

利点は、中の書類に宛名を印字しておけば、改めて封筒に宛名を書く手間が省けることです。また、水濡れなどで封筒が濡れても、セロハンが宛名をカバーしてくれるという意外なメリットもあります。

デメリットは窓の部分から中身を読み取れる可能性があることです。契約書をはじめ、重要な書類には使用しないほうがよいでしょう。

このほかに、洋封筒と呼ばれる横型封筒を使うこともあります。日本では事務使用よりも、案内状や招待状、ダイレクトメールの送付に使われることが多いようです。

契約書を郵送するときの封筒の書き方・送り方のマナー

契約書

封筒が決まったら次は大切な宛名書きです。宛名は封筒の顔でもあり、これによって受け取った相手の第一印象が決まるので、正確に丁寧に印字、もしくは書くようにしましょう。

契約書を取り交わすには信頼関係が重要ですから、その他にご紹介する細かいマナーにも気をつけて、準備を進めてください。

封筒の書き方

◯縦書き

目上の人や、形式を重要視する相手には縦書きがよいでしょう。

⚫︎表面の注意点

封筒の書き方(縦書き)

・切手は封筒の左上に貼る

・住所は郵便番号の右端から書き始め、上から一文字下げて書き出す

・番地などの数字には漢字を使用する

・ビル名やマンション名は省略しない

・宛名は住所よりも大きな字で書く

⚫︎裏面の注意点

封筒の書き方(縦書)裏面

・「〆」、「緘」などの封字を書く

・左上に封緘日(封をした日)を記入する

・差出人の住所と名前を揃えて書く

◯横書き

親しい間柄や、それほど形式にこだわらない合理的な相手には横書きで送るのもよいでしょう。

⚫︎表面の注意点

・切手は封筒の右上に貼る

・郵便番号は封筒の左端から2文字くらいあけて書き出す

・番地などの数字には算用数字を使用する

・ビル名やマンション名は省略しない

・宛名は住所よりも少し大きめにする

⚫︎裏面の注意点

・封緘日を記入する場合は左側に記入する

・洋封筒の場合は一般的に封字は書かないが、書いても失礼にはあたらない

・差出人の郵便番号と住所の書き出しは揃える、また住所より名前を少し大きめにする

必要なもの

封筒の中に契約書だけを入れたのでは、受け取った相手はなんの契約書なのかすぐにはわかりません。契約書だけに限らず書類を送るときには、送付状を同封するのがビジネスマナーです。

送付状には、まず、日付、宛先、差出人、件名などの基本事項を記載し、その下に本文をつけます。本文には、どのような契約書を何通送るのか、返送や押印が必要かどうかなど、伝えたい事項をわかりやすく記載しましょう。

また、契約書には先方の社判を押して返送してほしいというケースが多々あります。その際に使う返信用封筒も同封しておけば、スムーズに返送してもらえるでしょう。このとき、返信用封筒にはあらかじめ切手を貼っておくか、料金後納郵便の封筒にすると、先方に郵送料を負担させずにすみ、印象もよくなります。

できれば折らずに

契約書は企業にとって非常に重要なもので、長期間に渡り厳重に保管しなければならないものもあります。ですから折り目や傷がついてしまわないように、折らずに郵送するのがベストです。

契約書がそのまま入るサイズの封筒を用意し、契約書はクリアファイルに入れてから封筒に入れるのがよいでしょう。そうすることで、郵送途中に折れ曲がってしまうことを防げますし、雨などで濡れてしまった際にも、クリアファイルによって保護されるというメリットがあります。

契約書の封筒が完成したら郵送方法

契約書を郵便で送る際の注意点!封筒の種類からマナーまで

契約書、送付状、封筒の準備が終わったら、いよいよ発送です。どんな書類もそうですが、物が相手に無事届かなければ業務完了とはいえません。大切な契約書を確実に郵送できる方法を選びましょう。

簡易書留

普通郵便では、今どこに郵便物があるかの追跡ができませんが、簡易書留にすると、追跡サービスが利用できます。

窓口に出したときに発行される引受番号をもとに、ネット上で経過が確認できるのです。到着する日時の予測もつくので安心ですね。

もうひとつのメリットは、万が一郵送物が紛失してしまったなどのトラブル時に、損害賠償をしてもらえるという点があります。契約書には印紙を貼ることも多いですが、その印紙の額も賠償対象となるので、高額の印紙を貼った契約書の送付には非常に安心です。ただし、損害賠償の金額は5万円以内となります。

料金は、普通料金に加えて簡易書留料金が必要です。

配達証明郵便

配達証明郵便というサービスも便利です。これは、相手に郵便物が届いたときに、差出人に対して「配達証明書」が送られるというものです。

このサービスは普通料金以外に一般書留料金と、配達証明の料金がかかります。

割高にはなりますが、相手に届いたかどうかがはっきりとわかるので、契約書のような重要書類には非常に有効な方法です。万が一、先方が社内で契約書を紛失してしまったのに気がつかず、送った送っていないの議論になった場合などにはこの配達証明が非常に役立ちます。

注意点は、あくまで「宛先に届けたことの証明」であり、「宛名の本人が受け取った」ことの証明はできないことです。

送る前には、先方に電話やメールでひとこと伝えておくと、受け取りもスムーズになるでしょう。

まとめ

今回は契約書を郵送する際の方法についてご紹介いたしました。契約書は、ビジネス上でトラブルなどが起きたときには、解決の拠り所にもなる大変重要なものです。契約書自体の作成も慎重に進めなければいけませんが、郵送も同じくしっかりと確実に行わなければいけません。

郵送時の封筒や、宛名書き、配達方法などがきちんとしていると、相手先に誠実な印象を与えることができ、ビジネスを続けていく上でも信頼を勝ち取ることにつながるはずです。

契約書そのものだけではなく、封筒や郵送方法まで手を抜かずに取り組みましょう。


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