いつもと同じじゃダメ?海外へ書類を送るときの封筒の選び方

封筒

グローバル化が進む現代は、海外へ書類を郵送する機会も多くなってきたのではないでしょうか。

ビジネスシーンではメールでのやりとりが当たり前になっていますが、重要な書類や、原本を手元に渡すという時は、今の時代も書類が活躍しています。

そんなとき、海外へ書類を送る場合にあなたはどんな封筒を選んでいますか?

日本と同じ感覚でなんとなく選んでいると思わぬトラブルの原因になることも。そこで今回は海外への郵送に適した封筒をご紹介いたします。

備えあれば憂いなし。知っていて損はない情報ですのでぜひ最後までお読みいただければと思います。

海外への郵送方法

海外への郵送方法は様々な方法があります。日本郵便や、ヤマト運輸、佐川急便、DHL、FedExなどが海外へ発送可能です。ここでは一般的によく使われている日本郵便から、4つのサービスをご紹介します。

EMS(国際スピード郵便)

EMSとは、世界120以上の国や地域に30kgまでの書類や荷物を送ることができるサービス。安心、簡単、便利に送ることができる国際郵便で最速のサービスとなります。

国際スピード郵便という名前だけあって、通常2〜4日という早さで届きます。万一に備えた損害賠償制度や追跡サービスも利用できるため、ビジネス利用としても安心のサービスです。

万が一の事態に頼もしい!EMSの損害賠償制度

EMSを利用し、万が一荷物が壊れて到着した、もしくは内容品が不足しているなどの場合、最高200万円を限度とする実損額を賠償してくれます。

ただし、内容品の価格が2万円を超える場合は、内容品の価格に応じた損害要償額により追加料金が必要となります。

航空便

飛行機で輸送するサービスで、EMSよりは若干日数が多くかかりますが、3〜6日程度で届けることができます。

EMSとの違いは、早さと料金。EMSより届くまでに少し日数がかかりますが、料金は約半分ほどで利用しやすい金額になっています。

エコノミー航空(SAL)便

日本国内と到着国内では船便として扱い、日本と送り先の両国間では航空輸送するシステムです。そのため、船便より速く、航空便より安いサービスとなっています。

さらに、小包の場合同時にまとめて利用すれば料金割引を受けることができます。

ただし、エコノミー航空(SAL)便は、航空便に比べて送付先の住所に届くまでに6〜13程度かかります。取扱国によってはさらに日数がかかる場合がありますので注意が必要です。

エコノミー航空(SAL)便が価格を抑えられる仕組み

差出国、つまり日本での輸送は一番費用の安い船便で輸送されます。そして、海外の到着国へは、航空機の空きスペースを利用して送られます。到着国でも一番費用の安い船便で輸送されるため、安全な輸送手段を確保しつつ費用を抑えられています。

船便

船で輸送を行うサービスです。荷物の到着まで1〜3ヶ月と時間がかかりますが、一番安い料金で送ることができます。

時間がかかる分コストが安いため、時間にかなり余裕があり、書類等をまとめて送りたい場合に便利なサービスとなります。

海外への発送で起こりがちなこと

海外発送で起こりがちなこと

海外へ荷物を送る場合、いつもスムーズに到着するとは限りません。

日本国内への発送ではあまり見られない、まさかのトラブルも多々あります。

海外へは書類に限らず小包等も送る場合があるかと思いますので、ここでは書類や小包を含め、広く“荷物”として括り、起こりがちなトラブルをご紹介いたします。

荷物が戻ってきた!

国際郵便は個人利用が多いため、一般の貨物と違い、税関に申告して許可を得る必要がありません。そのため、国際郵便交換局というところで国際郵便を取り扱う郵便局に到着します。そのうちの税関の出張所で税関職員による検査が行われます。

この税関検査は日本だけでなく、到着国でも行われます。その際に、禁止品の輸入などなんらかの不備があり返還されることがあります。

さらに、税関を通り届けられても相手先の住所不明であったり、相手先が受け取りに行かず保留期間が過ぎた場合も返還の対象となります。

相手が税金を払うことになった!

送られる物の金額や量などによって関税や消費税が課せられることがあります。その場合、通関手数料も追加され、受取人が払うことになります。

相手先に迷惑がかからないよう、送る前に郵便局で確認するなど気を付ける必要があります。

荷物を開けられた形跡がある!

税関では、禁止品などの疑いが見られた場合は荷物を開けて検査します。禁止品を没収し、そのまま閉じられていることもあります。また、確認して問題ない場合も封を閉じ送られます。

没収や開封の際は説明の紙が添付されていますので、相手先に確認していただくといいでしょう。

輸送中に紛失した、壊れていた!

日本国内に比べ海外へは輸送時間が長くかかります。そのため、どうしても破損や紛失は稀に起こります

そうなった場合は、郵便物の損害賠償請求として郵便物の差出人が行うことができます。

こんな封筒を選ぼう

こんな封筒を選ぼう

しっかりした厚手の封筒

輸送中に摩擦で破れることもあります。輸送中に様々な摩擦ダメージを受けますので、薄い紙では破れてしまいます。

厚紙を使ったしっかりとした封筒がいいでしょう。

透けにくいもの

輸送経路が長いため、多くの人の目に触れます。個人情報が入っている場合は特に気を付けて透けないものを選びましょう。

撥水性のあるもの

輸送中は、雨水や気温差による結露など、水分にさらされる機会が多くあります。

さらに届くまで時間がかかるため、濡れた状態が続くと中の書類がダメージを受けてしまいます。

封筒には表面に撥水加工を施したものが安心でしょう。

大きめのもの

輸送されてくるものは、段ボールなど大きいものもたくさんあります。茶封筒のような小さな封筒の場合、見つけにくく紛失や遅延の原因になることもあります。

また、海外発送用の送り状は大きいためしっかりと前面に貼るにはそれなりの大きさがあったほうがいいでしょう。

素材にも気をつけよう!

デザインに凝った封筒や便箋などに、押し花などの植物が接着されているものがありますが、検疫で留められ送れないことがあります。

まとめ

海外への発送は便利で簡単になりましたが、トラブルに見舞われた場合は対処に大変な時間と労力がかかります。

そうならないためにも、送り方の工夫として封筒選びは重要なものと言えます。

万が一の際に困らないためにも、海外へ書類を送る際は、中身だけでなく封筒にも意識を向けてみるのもいいかもしれませんね。


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